平成12年6月8日
株式会社インプレス
インターネットマルチフィード株式会社
高アクセス・コンテンツの最適配信サービスに向けた実験を共同でスタート
株式会社インプレスとインターネットマルチフィード株式会社(MFEED)は、極めて多くのアクセスがある人気コンテンツを、インターネットユーザへ効率的に配信するサービスの実現にむけて、共同で実験を開始いたします。
1.実験の目的
極めて多くのアクセスがある人気コンテンツを、インターネット上で利用者に効率的に配信するシステムを構築します。このシステムを用いて、実際にインターネット上に公開されているコンテンツの配信を行い、トラフィックが効率的に分散し、利用者へ高品質なコンテンツ配信が可能となること、並びに安定的なサーバ運用が可能になることを検証します。
これにより、
- コンテンツ提供者にとっては、自ら効率分散のためのサイト構築・運用を行う必要がなくなるとともに、サーバが複数拠点に設置されていることから、1拠点に障害があっても他拠点からコンテンツ配信が行え、信頼性が向上する等のTCO(注1)の削減を図ることが可能となる。
- コンテンツにアクセスするインターネット利用者にとっては、最も条件の良いサーバからコンテンツを取得することにより、コンテンツを得るまでの時間が短縮され、待ち時間が少なく快適なアクセスが可能になる。
ことが期待されます。
2.実験の内容
(1)実験システムの構成
株式会社インプレスの人気コンテンツimpress Watch(注2)を提供する複数のサーバを東京のMFEEDの拠点の他に大阪にも設置し、2拠点からインターネット上にコンテンツを配信する環境を構築します。
本実験システムではインターネット上での利用者からのアクセスに対してドメインネームシステム(注3)により最適なサーバへ誘導します。
(2)検証内容
本実験システムを用いて次の内容についての検証を行います。
- ■負荷分散装置の高トラフィック性能処理
- 本分散システムにおいて1つの配信拠点にサーバを複数設置し、そのサーバ間で確実に負荷分散が図られ、人気コンテンツへのアクセス集中で生じる高トラフィックを確実に処理可能であることを検証します。またサーバが保守や故障により停止している場合に、自動的に同一拠点の他のサーバへ利用者のアクセスを振り分けることを確認します。
- ■分散拠点へコンテンツをリアルタイムに複製
- MFEED(東京)に設置したサーバを主サーバとして、主サーバ上のコンテンツの更新毎に、大阪に設置したサーバへのリアルタイムにコンテンツが複製され、常に2拠点のサーバ上のコンテンツが同一内容となることを検証します。
- ■利用者に通知するサーバ情報の適切性を確認
- コンテンツにアクセスしようとする利用者に対して、そのIPアドレスから、複数拠点のサーバのうちネットワーク上最も近い位置にあるサーバを通知可能であることを検証します。
- ■広域での負荷分散機能の確認
- 利用者が最適なサーバにアクセスしていることにより、コンテンツ取得時間が短縮していることを確認します。併せてサーバの保守等による停止や、インターネット上の混雑の発生により、自動的に他拠点へのサーバへ利用者のアクセスを振り分けることを確認します。
(3)スケジュール
2000年6月14日 ~ 2000年8月末(予定)
3.実験後の予定
本実験システムにおける機能検証、評価結果を踏まえ、引き続きコンテンツ提供者にとってのTCO削減効果等の検証を行い、商用サービス化を検討する予定です。
問い合わせ先:
インプレスグループ 広報担当 梅木・吉村
phone:03-5275-9270 fax:03-5275-2240 E-mail:release@impress.co.jp
インターネットマルチフィード株式会社 広報担当
phone:03-3282-1010 fax:03-3282-1020 E-mail:info@mfeed.co.jp
(参考図)