国内初「Teredo」技術によるIPv4/IPv6変換ルータの接続実験開始について

Tokyo6to4プロジェクト
インターネットマルチフィード株式会社

国内初「Teredo」技術によるIPv4/IPv6変換ルータの接続実験開始について

インターネットマルチフィード株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鈴木幸一、以下 MF)とTokyo6to4 プロジェクト(神奈川県藤沢市) は、インターネット相互接続(IX)サービス「JPNAP東京Iサービス」とIPv4/IPv6変換ルータ (Teredoリレールータ) を接続いたします。この結果、自動トンネリング技術により、ブロードバンド環境におけるIPv6インターネットの通信が大幅に効率化されます。

1. 実験の背景

現在のインターネットで広く利用されているIPv4アドレスは、2011年頃にも在庫の枯渇が見込まれており、新規にIPv4アドレスを取得することが困難になるといわれております。そして、IPv4アドレスの不足などの問題を解決するために開発された次世代インターネットプロトコルであるIPv6は、商用サービスの普及の遅れなどから、広く普及するに至っていません。

NTT東日本・西日本が提供する NGN 上での IPv6 接続サービスについては2011年4月からの提供が予定されていますが、現時点において個人向けのIPv6接続サービスを提供している事業者は極めて少なく、IPv6インターネット接続環境は未だ整備途上です。

このような状況下においても、IPv6インターネットに接続できる技術として「IPv6自動トンネリング」技術があります。この技術によりプロバイダの対応状況にかかわらず、IPv4インターネットからIPv6インターネットに接続できます。特に、IPv6 インターネット接続サービスが本格的に普及するまでの過渡期における活用が想定されています。このIPv6自動トンネリング技術の一つに、NAT環境にも対応した「Teredo」技術がありますが、これまで我が国ではTeredoに対応したリレールータが運用されておらず、欧州などのリレールータを経由する必要がありました。このため、Teredoを利用した通信は日本国内間の通信であっても日本と欧州を往復するなど大幅な通信効率の低下が生じていました。

2. 実験の内容

Tokyo6to4プロジェクトとMFは、インターネット相互接続(IX)サービス「JPNAP東京Iサービス」を利用しているプロバイダに対し、Teredoに対応したリレールータへのアクセスを提供します。これにより、インターネット相互接続(IX)サービス「JPNAP東京Iサービス」上で Tokyo6to4 プロジェクトと相互接続を行ったプロバイダを利用しているエンドユーザは、Teredoを利用することでIPv6による通信効率が大幅に向上すると見込まれます。 また、Tokyo6to4プロジェクトは、世界的に見ても珍しいIPv6自動トンネリング技術に特化したネットワークを運用しています。Teredoに対応したリレールータが日本国内のインターネット相互接続(IX)サービスに接続されるのは今回が初めてとなります。

3.実験期間(予定)

2010年6月~2011年11月まで

[実験構成イメージ図]

【用語解説】

  • Teredo:
    Microsoft 社が開発した IPv6 自動トンネリング技術の一種です。同じ自動トンネリング技術である「6to4」とは異なり、NAT 配下にあるノードからも IPv6 ネットワークに接続できるのが特徴です。 Microsoft Windows XP, Vista, 7 などの OS が既に Teredo に対応しています。
  • リレールータ:
    自動トンネル技術においてIPv4パケットとIPv6パケットの相互変換を行うルータを指し ます。
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