商用IXサービス「JPNAP大阪」の開始について

インターネットマルチフィード株式会社

商用IXサービス「JPNAP大阪」の開始について

インターネットマルチフィード株式会社(略称:MFEED、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鈴木幸一)は、本年5月1日より東京大手町で商用サービスを開始した分散型インターネット相互接続サービス、 JPNAP[1]と同様のIX(Internet eXchange)サービスを大阪エリアにおいて提供します。

日本におけるインターネット利用は、東京にある情報源に対して全国からアクセスする形態が多いことなどから、大容量のトラフィックが東京に集中する構造になっています。このため、ISPおよびICP事業者同士の相互接続も大部分が東京で行われており、従って、事業者相互の接続ポイントである、IXも東京一極に集中しているのが現状です。その一方で今後、急速に進展するアクセス網のブロードバンド化がインターネットのトラフィック量を加速度的に増大させることが予測されるなか、インターネットの社会的インフラとしての重要性の観点から、一極集中化への対策機運が高まりつつあります。

MFEEDはインターネットの飛躍的かつ健全な発展を推進するという使命のもと、インターネットを支える基盤機能を先進的に提供することに注力してきましたが、昨今のこのような情勢を踏まえ、近未来のIPバックボーンネットワークが構造的に必要とする基盤機能として、インターネット全体の安全性を高め、新しいトラフィックの形態に対応するため、東京に続き大阪においてナショナルクラスの商用IXであるJPNAP大阪(仮称)を提供します。

1.JPNAP大阪の概要

現在、東京大手町で提供しているJPNAPと同等レベルの高信頼性、高品質性および拡張性を備えたIXを、西日本エリアにおける本格的な商用IXとして大阪府(大阪市堂島)において提供します。

JPNAP大阪では、関西をはじめ西日本エリアのISPおよびICP事業者各社に対する相互接続のサービスを提供するほか、東京エリアにおける事業者間の相互接続を代替することによりネットワークの冗長性の向上を図るような利用の形態も可能です。

さらに、東京と大阪のJPNAP双方に接続すれば、東京一極でのルーティングから、東京と大阪の二極においてホットポテトルーティング[2]を想定した新しいネットワークの形態を志向する利用も可能になります。

2.スケジュール

本年秋を目途に試験サービスを開始し、年内に本格サービスを提供する予定です。JPNAP大阪の提供にあたっては、@nifty,FENICS、BIGLOBE、IIJ、InfoSphereおよびOCNが相互接続点として利用を予定しています。

3.取組状況(JPNAP東京)

現在、東京メトロポリタンエリアのNTT大手町ビルおよび東京サンケイビルの2拠点において分散型のIXサービスを提供しています。すでに国内大手ISPおよびICP事業者等10数社が接続を完了しており、1年間で30社までの拡大を予定しています。

接続を希望する事業者は接続ポイントのある拠点ビルを選択できるほか、いずれの拠点で接続をしてもJPNAPに接続するすべてのネットワークとのトラフィック交換が可能となります。また、光波による商用IXサービスにつきましては東京エリアにおいて2002年の提供を予定しています。

JPNAPに関する情報はホームページでご覧いただけます。

URL:http://www.mfeed.co.jp/jpnap-tokyo/index.html

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[本件に関するお問い合わせ先]

インターネットマルチフィード株式会社 広報担当

電話:03-3282-1010

FAX:03-3282-1020

E-Mail: info@mfeed.co.jp


  1. JPNAP JPNAP(ジェイ・ピー・ナップ):JaPan Network Access Pointの略称

  2. ホットポテトルーティング  自社ネットワークを有するISPの間で複数の相互接続ポイントがある場合、自社ユーザから他社ユーザへデータ送信する際に、自社ネットワーク内での伝送経路が最小となる相互接続ポイントを経由して相手ネットワークへデータを渡す方式。  受け取ったISP側では自分のネットワークでの最適経路が選ばれるため、結果としてユーザ間でのデータ通信経路が最短となる(大阪ユーザ間でのデータ通信が大阪内で完結する)など、全体からみて通信が最適化するという効果が得られる。